植物の生き方について学び、植物を含む私たちの世界について理解を深める植物講座のアドバンスクラスです。(全6回。単回受講も可能)
植物の葉はなぜ緑色なのか、花はなぜ咲くのか、種はどのタイミングで芽を出しているのか。
日ごろ植物を目にする機会は多くても、実は知らない植物の世界。
植物がもつ色や形、花が咲いたり葉が枯れるのにはすべて理由があります。
そのわけを知ることは植物の生き方を知ること。
そんな植物の生き方について、植物生理学の観点からわかりやすくお伝えします。
植物の色や形に秘められた秘密を知ると、足元にとても豊かな世界が広がっていることに気が付くと思います。
知ると目に映る世界が変わってくる。魅惑の植物の世界をお伝えします。
私たち人間が生きていくために動植物などの生き物の助けを借りているのと同様、植物もほかの様々な生き物の助けを借りて生きており、その繋がりを知ることは私たちの生きている世界についてより深く知ることだと考えます。
植物同士は地上でも地下でも巧みにコミュニケーションをとっています。そんなお話や、植物と虫が双方に影響をしあいながら共に進化してきた話、植物は海から陸に上がった太古から現在までずっと菌の助けを借りて生きているお話などもします。
植物と動物や菌類と私たちヒトを含めた世界の繋がりを知り、感じるようになると日々の暮らしが楽しくなります。
植物講座は、植物の生き方や、私たち人間とも繋がっている、植物を含めた世界を知る講座です。
プログラム
①葉
植物は生きていくための栄養を自分で作り出すことができます。
植物は降り注ぐ太陽の光を葉で受け止め、光合成をすることで生きるための養分を作り出すので、植物にとって「葉」はとても大切な器官です。
また植物はどのような仕組みで根から水を吸っているのでしょう。植物が水を吸うためには、葉の存在がとても重要です。
太陽の光をできるだけ効率的に利用するための様々な工夫や、根から水を吸い上げるための仕組みが、葉には表れています。
この講座では葉から見る、植物の生きる工夫についてお伝えします。
プログラム(予定)
・葉序の仕組み~葉の並び方にはわけがある
・光を集めるために~葉の構造と背腹性
・葉はなぜ緑色なのか~植物に必要な光の種類
・根に繋がる葉の働き~植物はどのように根から水を吸っているか
など
②根
花を愛でる人は多いですが、「根」は、地中にあるためなかなか注目されることが少ない器官です。
根は必ず重力の方向に向かいます。つまり根は重力を感知する仕組みを備えているのですが、その仕組みは人間が重力を感知する仕組みと驚くほど似ています。
そんな内容も含めて、植物にとってとても大切な器官「根」について深めていく講座です。
プログラム(予定)
・色々な根
・根の構造と働き
・根が生まれるところ~根端分裂組織
・根を成長させるもの、側根の形成~オーキシン
・根は重力を感じている~アミロプラスト
など
③植物のボディプラン
植物と動物の体の違いは何でしょう。
たくさんの臓器を持つ動物に比べると、植物は、植物学的には「根、葉、茎」の3つの器官しか持っていません。
この単純な構造ゆえに植物は葉を少々失っても新しい葉を作り、芽を食べられてもその一番近くの芽がまた出てくるという生き方ができます。
この講座では、種から芽生えた幼い植物がどのように体の構造を獲得していくかについてお伝えします
プログラム(予定)
・植物の胚発生
・意図を持った体の形~オーキシンの極性輸送
・植物の成長する仕組み~浸透圧と膨圧
など
④植物の可塑性と環境応答
動かないことを選んだ植物は、芽生えた環境で生きていくためのたくさんの仕組みを持っています。
植物は、光が弱いところで芽生えれば、光の方に向かっていく仕組みを、葉にあたる光が強すぎるときには光をよけるような仕組みを持っています。
これは植物が環境に応じて体を変化させる仕組みを持っているということで、植物が動かないからこそ獲得した能力ともいえます。
この講座では、動かないことを選んだ植物が、芽生えた場所で生きていくために獲得した様々な仕組みについてお伝えします。
プログラム(予定)
・陰から脱出するために~被陰反応
・強すぎる光を除けるために~葉緑体の定位運動
・備えあれば憂いあり~進化の合理性
⑤植物と動物
植物は動物からの被食を避けるためにトゲや毒をもつようになり、動物はそれを解毒できるような機能を持つようになりました。
また、植物は動物に蜜を提供する代わりに花粉を運んでもらったり、動物も植物から果実をもらう代わりに種の散布を手伝いました。
このように植物と動物は互いに競争しあったり、反対に利益を交換しあうなど、お互いに影響しあいながら共に進化してきました。
この講座では、太古から植物と動物が互いに影響しあいながら進化することで多様性を獲得していったというお話を中心にお伝えします。
プログラム(予定)
・植食性昆虫の多様性
・植物と昆虫の競争
・送粉共生
・種子共生
⑥植物と植物
植物同士は光をめぐる競争を常に繰り広げてきました。長い競争の歴史の中で、進化が起こり、その競争に勝つ植物が現れてきました。
中には植物でありながら自分が生きるための栄養を自分で作り出さず、他の植物に依存するようなユニークな植物も現れました。ただしこれは全くの依存というわけでもなく、お互いの植物にとっての利点もあります。
この講座では、植物と植物が競争しあいながら共に進化してきた歴史や、なかでも風変わりな独自の進化を遂げた植物なども織り交ぜてお伝えします。
プログラム(予定)
植物同士の相互作用
光をめぐる競争
地面から立ち上がるために~維管束の発達
講師
波多野ゆふ
植物研究家 Kigi代表
東京都出身
東日本大震災をきっかけに山梨県に移住ののち、現在は神奈川県湘南エリア在住。
シミック八ヶ岳薬用植物園でのガーデンキーパー、八ヶ岳中央農業実践大学校での森の講師、ハーブ講師を経て独立。
現在は植物生理学に基づいた植物の生き方や、森と海の繋がりなどを伝える講座、自家栽培の薬草を使って家庭薬やコスメを作る講座や植物観察会などを、湘南エリアを中心に各地で開催。
植物の薬効や利用法だけではなく、植物の生き方の話が好評を博し、講座には全国各地から参加者が集う
受講料
①~⑥単回受講:各4,400円(税込)
全6回受講: 25,000円(税込)
単回受講は、それぞれの回につきまして最初にご覧になった日から30日間は何度でもご覧いただけます。
全6回受講は最初にご覧になった日から6か月の間、それぞれの回の順番に関係なく何度でもご覧いただけます。
お申込み
下記からお申込みください。
参加費用は事前入金となります。
指定口座へお振込か、クレジットカード(Paypalにて対応 手数料3.6 % + 40 円 )での決済をもってご予約の完了となります。
お申込みから7日以内のご入金をお願いいたします。
【振込先】ゆうちょ銀行
【口座名義】ハタノユウ
【預金種目】普通預金
※ゆうちょ銀行口座からの振替/ゆうちょ銀行総合口座をお持ちの方
【記号】10140
【番号】72206311
※他銀行からの振込/ゆうちょ銀行総合口座をお持ちでない方
【店名】〇一八(ゼロイチハチ)
【店番】018
【口座番号】7220631
【 キャンセルポリシー 】
申し訳ありませんがお申し込み後の返金は受け付けておりません。