
今の季節お散歩しているとふわっと漂ってくる甘い香り。
キンモクセイは今が花盛りですね。
乾かしてからお茶に混ぜる桂花茶、白ワインに浸ける桂花陳酒や、お砂糖水で煮出すコーディアル、塩漬けにするモイストポプリなど、お庭にキンモクセイがあればそのお花を摘ませてもらって活用したいところですが、残念ながら我が家のお庭にはキンモクセイは植わっていません。
でも近所にはキンモクセイが植わっているようで、朝起きて窓を開けると香り、玄関から出ると香り、街を歩いていてもどこでも香ってきてとても良い気分です。
キンモクセイはイチョウなどと同じように、雌雄異株(しゆういしゅ)といって、雄の木と雌の木が別々です。
雄の木にはオシベしかつかない雄花(おばな)だけが、雌の木にはメシベしかつかない雌花(めばな)のみがつきます。
キンモクセイの木を見ると、一本の木に花がとてもたくさんついていますよね。
これは、雌雄異株の場合、雄の木は大量の花粉を雌の木まで届けなくてはいけないので、一般的に雌の木よりも雄の木のほうが花がたくさんつくのです。
日本のキンモクセイは中国から観賞用に輸入され、庭木として広く植えられました。
上述のようにで雌の木よりも雄の木のほうが花付きがよいので、日本には雄の木しか輸入されていません。
日本国内では輸入された雄の木のキンモクセイを接ぎ木で増やしているので、日本のキンモクセイは全て雄の木です。
あの甘い香りはいかにも女性を連想しますが、このように日本のキンモクセイは全て男性なのです。
ちょっと不思議な気がしますよね。